死んでも埋まらない差を感じてしまいました
アニオタで女の子に縁のない男が同じバイト先の同じくアニオタだけどすごく可愛い女の子Aに惚れた。少しずつだけど話せるようになったのだが、ある日、同じバイト先に年下のチャラ男が入ってくる。チャラ男にAを狙ってるのかと聞かれ、格好つけて否定してしまう。それが後に最悪の結果に・・・。
以前、デパ地下でバイトしてて、バイトが終わってから、アニメ好きな俺は、アニメショップに行くことが多かった。
店舗は違うけど、同じデパ地下でバイトしてる子がいて、その子も終わる時間が同じくらいだから、アニメショップではちあわせすることが結構あって。
オタクだけどかわいい子で、デパ地下の洋菓子店でバイトしてて。
その子、水樹奈々が好きだったから、「奈々ちゃん」とでもしておく。
オタクな人とか、マニアックな趣味持ってる人って、
「自分と同じ趣味持ってる人がいたらなー」
って誰でも思ってるんじゃないかな。
かく言う自分もアニオタで、だから、かわいくて、何度か見かけるうちに、
「この子理想だな」「こんなかわいくてアニオタな子が彼女だったら楽しいだろうな」
とか思ってるうちに、意識するようになって、気付いたら惚れている自分がいた。
でも、恋愛経験もなく、挨拶するくらいが限界だった。
そんな時に、アニメショップ行って、西尾維新の本、立ち読みしてたら、
「お疲れ様です。西尾維新好きなんですかー?」
って、奈々ちゃんが声掛けてきてくれた。
俺は驚きながらも、
「あ、う、うん、奈々さんは?」
って聞き返すと、
「めだかボックスのキャラ、水樹奈々さんが声優するみたいだから、最近気になってるんですよ~、めだかボックスは好きだったりしますか?」
「あ、う、うん、割と好き」
とかって、しばらくアニメショップで会話して。
それかはら、バイト先とか、アニメショップで会ったら軽く会話できるようになって。
アドレスとか、連絡先は知らないけど、これでも女の子とここまで距離縮めたのは初めてで、だけど、会ってちょっと会話するだけでも、すっごく嬉しくて。
それくらい本気で惚れてた。
そんなある日、俺のバイト先に、高校中退した17歳の男が入ってきた。
高校行ってれば高三の年齢のAって奴で、ちょっとチャラそうで、最初は割と苦手なタイプだったけど、人懐っこい感じで、気付いたら人見知りな俺よりバイト先で溶け込んでた。
ただ、女の子関係にだらしないのか、時々可愛いお客さんが来たら話し込んでたり、アドレス聞いてたりしてた。
でも、そういうキャラだからって、軽くたしなめられるだけで許されたり。
Aは、持ち前の人懐っこさで、奈々ちゃんとも仲良くなってた。
ある日、シフトがAと一緒だったときに、
「奈々さんとよく話してますよね? 奈々さんのこと、好きだったりするんすか?」
って、いきなり聞いてきた。
なんとなく、本当のことは言えなくて、
「いや、そういう訳じゃなくて……趣味が一緒だから、話が合うみたいな感じ」
「へー、じゃあ、奈々さんのこと、彼女にしたいとかは思わないんっすか?」
「ん、かわいいとは思うけどね」
って、年上の余裕みたいに答えた。
もてない男の僻みとか、見得とか、そういう類の受け答えをしてしまって。
だけど、今思い返すと、最悪な受け答えだったと思う。
俺が興味ないって言ったから、Aは奈々ちゃんにアプローチ掛けるようになったから。
で、最悪なことに、二人は上手く行ってた。
はっきり意思表示しなかった俺が悪いのはわかってるけど、かと言ってそれ、認めたくなくて、自然と奈々ちゃんとAに近付かないようにしてた。
もう付き合い始めたかどうかとかも、知りたくなかったから。
ある日、バイトが終わるのが、Aとも奈々ちゃんとも一緒のときがあった。
このまま更衣室に行ったら、ほぼ二人と顔合わせることになると思って、トイレで時間潰すことにした。
バイト用の更衣室は最低限って感じで、元々は一部屋だった倉庫にロッカー置いて、男女は厚めのカーテンで区切ってあるだけ。
誰かがいたら、すぐに音でわかる。
だから、二人が更衣室にいないか、静かに接近した。
けど、聞こえてきた音に、心臓止まりそうになった。
衣擦れの音と、ちゅぱちゅぱって感じの音。
最初は、誰かがキスしてると思った。
連想したのは、Aと奈々ちゃん。
二人がキスしてると思って、思わず物音立てるのも恐くなって、というか、身動き取れなくなって、嫉妬しながら、心臓バクバクさせながら、その場に固まった。
だけど、二人は、キスしてた訳じゃなかった。
「んんっ……ふふ……おちんちん、びくびくしてる。気持ちいーんだ?」
奈々ちゃんの、からかうような、媚びるような声。
そして、
「あー、マジ気持ちいい。そこも舐めて」
Aが奈々ちゃんに命令する声。
カーテンの向こう側で、Aが奈々ちゃんにフェラしてもらってた。
付き合ってるだけじゃなくて、こんな場所でフェラしてるくらいだから、とっくに身体の関係あったんだろう。
それに気付いてからは、なんか奈々ちゃんに惚れて、まともに話せなかった自分が情けなくなったり、なんで女ったらしのAに落とされたんだよとか、奈々ちゃんに怒りを覚えたりで、感情ぐちゃぐちゃだった。
「最近、俺さんに避けられてる気がするんだよね」
Aの声が、更衣室に響いた。
「ン…、そうなの? どうして?はむ…」
「おいおい、わかんない?」
「え? わかんないよ? わたしに関係あるの?んふ…ちゅぷ」
「あるって。あの人、絶対奈々のこと好きだって」
「でも、しょうがないよ、わたしたち、付き合ってるし。はむむ…」
って、奈々ちゃん、フェラしながら答えてる。
わかってたことだけど、俺のことなんて眼中になかったっぽい。
奈々ちゃんは、俺が好きだってことは、うすうす気付いてたみたいだった。
「でも、こんなとこで舐めさせるなんて、Aってヘンタイだよね?れろれろ」
「奈々のほうがヘンタイだって。頼んでもないのにコスプレして」
「えー、でも、コスプレしてエッチしたとき、Aも喜んでたでしょ?」
それ聞いて、凄く嫉妬した。
奈々ちゃんに惚れてから、そういうことするの想像したし、コスプレしてエッチってことも、もしそれさせてもらえたら、死んでもいいくらい、やりたいことだったから。
「やべ、そろそろ出そう」
「もー、ティッシュとかないのに、ここで出すの?」
「ね、このまま飲んで」
「うー、しょうがないなぁ……」
って、言葉ではそう言ってても、奈々ちゃんは嫌そうじゃなくて。
フェラの音が、激しくなったと思ったら、
「んっ……んんっ……」
って、こもった音立てながら、奈々ちゃんはAの精液、飲んでた。
「まだ残ってるって。ちゃんと吸って、ほら」
って、Aが命令口調で言って。
「もー、年下の癖に、生意気だなー」
みたいに、半分ふざけて文句言いながらも、奈々ちゃんはお掃除フェラまでしてあげたっぽかった。
二人が出て行くまで、死角になる場所に居て、二人が出て行ってから俺も出た。
多分、悔しかったんだろうと思う。掌の中、真っ赤になって爪が食い込んでた。
二人は、Aの女癖のせいで、すぐに別れたみたいだった。
二人が付き合ってた期間は、俺が片思いしてた期間より、ずっと短い。
だけど、俺みたいにモテない男って、そんなものだろうと思う。


